日本看護科学学会

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ヒンドゥー教 - 異文化看護データベース

更新日時:2019年3月14日

食文化のタブーなど

  • 先祖の魂が動物の形に生まれ変わっているかもしれないという考えのため、動物は殺したり、食べたりしない。
  • 卵類も生命の源と考えられているので、食用にしない人がいる。
  • ブラーマン階級は、食前に儀式として沐浴し、清潔な衣服を身につけ身を清める。
  • 異なったカースト階級の人とは一緒に食事をしない。
    牛は神聖な動物として崇拝されているので、ヒンドゥ教徒は牛肉は食べない。
  • 浄・不浄の観念:排便後、左手を使って水で洗う習慣のあるインドでは、左は不浄の手とされ食事に使われることはない。人に何かを手渡しするときや、握手するときは右手を使うべきである。   
  • ケガレ(排泄物や分泌物、それに人が触れたもの)は強い伝染力もっていると考えられているため、インドでは使い捨てできる素焼きや木の葉でできた食器が好まれる。

インドチャネル)(外国人(観光)客おもてなし満足度UP)

その他の風習・文化

  • 頭は神の宿るところなので、絶対に触ってはいけない。子供の頭をなでることもしてはいけない。
  • 人を手招きする時は、手を前に伸ばし、手のひらを下向きにして指を手前に動かす。
  • 肘を張って両手を腰に当てた姿勢は、けんか腰の態度。
  • 人と話す時の距離は宗教や文化によって違うが、ヒンズー教徒の場合は1メートルくらい離れる方がよい。
  • 人を指差すしぐさは失礼にあたるので、インド人は顎を使う。
  • 口笛を吹くことは、はしたないと思われている。
  • ウインクは人を馬鹿にしているか、性的な誘いと解釈される。
  • インド人にとって耳は神聖なものなので、他人の耳をひっぱったり叩いたりしてはいけない。
  • 足は不浄とされているので、靴や足が他人に触れたら謝らなければならない。
  • 女性が体をあらわにすることを禁じている。
  • インドではトイレットペーパーの使用はまれ。
  • カースト制度が社会組織や責任の所在に深く関わっていて、集団主義的な文化背景を持つために親戚、近所づきあいなどの人間関係を大切にしている。血縁以外の人間に対する思いやりも強く、包容力がある。
    西遊旅行

妊娠・出産に関する風習

  • 産前の儀式:出産までの間、数度にわたって男子誕生を祈ったり、悪霊を遠ざけるための儀式が行われる。出産直後にはまず成長祈願の儀礼が行われ、その後誕生10~12日目に命名式と浄化儀礼を行う。成長に従ってお食い初め、初剃髪の式がとり行われる。
  • 貧しい人は自宅出産。お産がうまく進むように、陣痛が始まると、義理の母親の親指がつけられた水を飲む。
    care the world
  • 娘の結婚の際に多額の持参金(ダウリー)を要求されるため、現在でも妊娠中に女児だと分かった場合は堕胎するという話は、現代ですら枚挙にいとまがない。女性の価値は、ヒンドゥー教徒にとって大切な葬送儀礼を行うことができる男の子の母となることができるかどうかにかかっている。
  • 男子をもうけて先祖の祭祀を絶やさないことが重要視される。
    (Wikipedia ヒンドゥー教)

育児に関する風習

  • 頭は神の宿るところなので、絶対に触ってはいけない。子供の頭をなでることもしてはいけない。
  • インドの家庭内では、子供は徹底的に甘やかされて育つ。このため、とくに男性は強烈なマザーコンプレックスを抱える場合も多く、いくつになっても母親の庇護と愛情を求める人も少なからず存在する。この意味では、インドの家庭内において、母の存在は絶対の地位を占めると言ってよいでしょう。しかし強いのはあくまでも「母」であって「女性」ではない。

インドチャネル

終末期・葬式・埋葬に関する風習

  • ヒンドゥー教徒にとって、葬儀はこの世の生活にけじめを付け、肉体から魂を解放してその魂の輪廻転生を確かなものにするために滞りなく行われるものである。転生の行く末については、この世で成してきた業に従って冥界のヤマ王が裁断を下すと考えられている。
  • 死期が近づくとバラモン僧を招いて生前の罪滅ぼしのための儀式(南部ではこれをカヴェリと呼ぶ)をしてもらう。息を引き取ると近親者は家の外に飛び出して号泣し、死神がいると信じられる南方に向かって祈る。
  • 死の儀式:幼児や苦行者など一部の例外を除き、一般的にヒンドゥー教徒は火葬される。遺体は白い布で包み、竹などで作った棺台にのせて「ラーマ・サッチャ・ハイ」と唱えられながら野天火葬場に運ぶ。そして親族全員でガンジス川かそれに相当する青洲を遺体の口に含ませ続いてマントラを唱えながら前進に聖水をふりかける。その後薪の上で花を飾られバラモンの祝福をうける。遺体は火によって浄められ、魂が天に昇って祖先の仲間入りをすると考えられている。火葬後に残る灰は河や海に流される。

(世界の葬式 松濤弘道 新潮選書 1991)

その他:病気の原因に関する考え方・対処法など

  • 浄・不浄の観念ケガレ(排泄物や分泌物、それに人が触れたもの)は強い伝染力もっていると考えられている。
    国土交通省) 
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